長崎くんちモッテコ〜イ(5)〜樺島町の太鼓山(コッコデショ)〜

「樺島町の太鼓山(コッコデショ)」
「長崎くんち」の奉納踊りで一番人気なのがこの樺島町の「太鼓山(コッコデショ)」。
「長崎でチャンポンが美味しい店をおしえてよ」と他所の人に聞かれても、「ああ、リンガーハットが一番マシかな」としか答えない、地元文化に対して今ひとつ愛着をもてずに自虐的になりがちな長崎市民もこの太鼓山(コッコデショ)だけは大好きに違いない。
太鼓山の入場
太鼓山が入場してきた。この太鼓山は宝船を象徴するという。そのため、入場時は波に揺られる様を表現して右に左に大きく揺れながら会場入りをする。かつて、海外への唯一の窓口であった長崎の湊に、珍しい品々でもって巨万の富をもたらした唐蘭貿易船の入港を思わせる。
また宝船だけに、日本の各地で歌われている宝船に因んだ唄「ホーライエー」が歌われる。


采振りの少年
「ホーライエー」の唄にあわせて入場する太鼓山の担ぎ棒の上に乗る少年達は体を後ろに大きく反らし、采という五色の布がついた棒を振る。この少年達は太鼓山の動きにあわせて采を振ったり走ったりするのだが、これらの動きが実に少年らしいしなやかさな動作。担ぎ手達の力強さとは対照的な演出だ。
太鼓山の最大の見せ場はやはり「コッコデショ」の掛け声にあわせ、1トンを越す太鼓山を宙に放り上げて片手で受け止めるシーンだ。
この動作もただ力任せに放り投げているのではない。美しく見せるための演出があるのだ。
膝を折ってしっかり屈む
膝を折り、背中を丸めて屈み、それから持ち上げる。
そして腕を伸ばし爪先立ちになって更に伸び上がって持ち上げる。この動作を繰り返した後に太鼓山を放り上げる。
ただ放り上げるだけなら膝を曲げるほど屈んだり、爪先立ちになってまで持ち上げる動作は必要はない。全てはより勇壮に、より迫力のある演技を見せるため長い歴史の中で洗練されてきた演出なのだ。
爪先立ちになって持ち上げる
宙に浮いているうちに、柏手を打ち片手で受け止める。
この激しい上下の揺れの間も太鼓山の少年達は太鼓を打つ。
片手でピタリと受け止める。
受け止めるとき、空いた手は腰にあてる。この後担ぎ手の男達は法被を威勢良く一斉に宙に脱ぎ捨て、腹掛け姿となって演技をする。法被を脱ぐと一段と担ぎ手達の力強い動作が顕わになり、より一層太鼓山の男くささが増す。
太鼓を打つ
太鼓山で太鼓を打つ少年達の所作も注目したい。赤い投げ頭巾を左右に振って腕を伸ばし、ある時は身を乗り出して上半身を後ろに大きく反らす。赤くて長い投げ頭巾や、太鼓山の四方に掛けられた四季をテーマとした垂れは、太鼓山が宙に舞うとき鮮やかに翻る。これは太鼓山が宙に舞ったり高速で前進したり回転したりすることを意識して選ばれた装飾にちがいない。
また、太鼓の真下の位置はもっとも重量がかかる部分なのでがっしりとした体型の人物が選ばれる。
担ぎ手
そして、逆に担ぎ棒の先端の方は比較的細身の人物が選ばれるようだ。また、先の方は多くの観客の目にとまる部分なので、ルックス重視の「よか男」が選ばれるとの噂。
撮影会
太鼓山がイベントのフィナーレを飾った。その演技の後、太鼓山と担ぎ手や采振りなどの出演者達とふれあうことの出来る「撮影会」が開催。多くのファンが詰め寄り、太鼓山は大人気であった。
【ムービー】
「長崎くんちモッテコ〜イ」で披露された「太鼓山(コッコデショ)」の動画。
・「樺島町コッコデショ(平成16年長崎くんちモッテコーイ)」
kokkodesyo.wmv(wmv形式、約 37.5MB)
「太鼓山(コッコデショ)」入場時の「ホーライエー」を聞くと鳥肌が立つ。コッコデショはホーライエーから見なけりゃいけない。
太鼓山を放り上げる担ぎ手達の力強さも見所だが采を振って駆け回ったり太鼓山で太鼓を打つ少年達の所作も見所。
7年に一度のコッコデショ、長坂のおくんち本番の演技でないのが残念だが、地元を離れた長崎市民とワタシ自身のためにちょっと編集してみた。

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