プレイシティキャロット巣鴨店

プレイシティキャロット巣鴨店
プレイシティキャロット巣鴨店
ナムコ直営のゲームセンター「プレイシティキャロット巣鴨店」に行ってきた。
キャロット巣鴨店と言えば、腕に覚えのあるゲーマーたちが集まることで、また試作ゲーム機のロケテストが行われることで、ゲームマニアの間では全国的に有名なゲームセンター。この店を「聖地」と呼んではばからないマニアも少なくないらしい。1980年代には、『ゲーメスト』や『マイコンBASICマガジン』などのゲーム雑誌で、その名をとどろかせていたと聞く。巣鴨と言ったら「おばあちゃんの原宿」として名を馳せる「地蔵通り商店街」も知られているが、実はそれに負けずとも劣らない、知る人ぞ知る観光スポットなのだ。
ところで、私は物心ついてから12歳頃まで、巣鴨、それもキャロット巣鴨店から徒歩50秒ほどの場所に住んでいた。当時の私にとっては、キャロット巣鴨店とは、土日などに両親とともに巣鴨のどこかで外食した後にふらっと寄り道して遊ぶためのゲームセンターだった。今とは異なり版権の絡まないオリジナルぬいぐるみが素人でもザクザクとれるUFOキャッチャーをやってたくさんの戦利品を持ち帰ったことや、母が「あぁぁぁっ!!あぶない!!!」などと大騒ぎしながら真剣にピンボールをやっていたことなどが強く印象に残っている。キャロット巣鴨店が超凄腕ゲーマーが集まる店であるということを、『おたくの本』(別冊宝島)を読んで知りびっくりしたのは、16歳くらいの時だっただろうか。
その後巣鴨から少し離れた場所に引越したので、キャロット巣鴨店からは遠ざかっていたが、先週、巣鴨に行くことがあったので、久々に私はキャロット巣鴨店へ寄ってみたのだ。現在、ナムコ直営のゲームセンターは全国各地に250軒近くあるという。昔はその多くが「プレイシティキャロット○○店」を名乗っていたらしいが、近年、「ナムコランド○○店」などの名前に改められており、現在では、「プレイシティキャロット」という屋号が残っているのは、全国でも数ヶ所だとか。にもかかわらず、キャロット巣鴨店は古くからの屋号を保ち続けているというわけだ。そんなことからも、ナムコがキャロット巣鴨店の伝統を尊重していることがうかがえる。昨今、インターネットの普及などにともない、「ハイスコアラーの集まるゲームセンター」というものが存在しなくなったというが、それでもなお、プレイシティキャロット巣鴨店は輝きを失わず、老舗の貫禄を漂わせていたのだった。
小学生時代の私は、世界ランキングレベルのハイスコアラーたちがしのぎを削るその脇で、何も知らずにおしゃべりオウムに興じていたのだなぁと、なにやら感慨深かった。

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