諌早ゆうゆうランド干拓の里(2)

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諌早ゆうゆうランド干拓の里にムツゴロウの形をした奇怪な建物発見。これは「諫早市の母なる川として親しまれている本明川の上流から下流、そして有明海に至るまでに生息する生物を展示」しているという「むつごろう水族館」であった!
せっかくなので入場してみた。
吹き抜けの円筒形の館内を螺旋状に通路が設けられ、その壁面に水槽が設置してある。入り口辺りは水源近くの魚、螺旋の通路を下るごとに水槽内は下流の魚へと変わっていく。
下段の画像はダライアス2でもおなじみのシオマネキ。巨大な爪を上下させて求愛行動をする姿が手招きしてるようなのでシオマネキ。爪は左右どちらが大きくなるかは決まってないんだってさ知らなかったよ!三重県以南、沖縄までの内湾、河口付近、干潟に生息するそうだけど、諌早湾に限らず、河川や干潟の護岸工事によって住み処を奪われ全国的にその數が激減中!
「ところで俺のハサミを見てくれ、こいつをどう思う?」
「すごく・・・大きいです・・・。」
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この生きものは、ワラスボ。紫色のぬらぬらとしたウロコの無い内蔵や血管が見えそうな体表、退化した目、鋭い歯がズラリと並んだ大きな口。ドラゴンバスターのケイブシャークのような頭部を持つ。日本では有明海にのみ生息。干潟の1mほどの巣穴に潜み潮が満ちてくると巣穴から出てきて、小魚、貝、海老、手当たり次第に凄まじい顎で食いまくる。でも、食べると美味しいんだってさ。
長さ1mくらいの鉤付きの竿を泥の中に突っ込んでこのワラスボを引っ掛けて捕らえる「スボカキ」という漁法が有明海の夏の風物詩だそうな。
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上段はトビハゼ。体長10cmくらい。胸びれを器用に使って泥の上を動き回る姿が可愛らしい。
下段は噂のムツゴロウ。その昔、景行天皇熊襲征伐の九州遠征のおり、この魚の雌雄が同じ巣穴にてにて仲睦まじく暮らす様をご覧になり「むつまじきかな」と漏らしたことが訛って「ムツゴロウ」となったなどというやんごとなき由来がムツゴロウの甘露煮の土産物に書いてあった。また脂っこい、しつこいと言う意味の「むつこい」、ハゼ類を意味する「ごろ」と言う言葉が合わさって「ムツゴロウ」だとか。
体長20cmくらい、泥だらけで分からないが、体と背びれには鮮やかな青い斑点がある。繁殖期にはオスが作った巣穴にメスが入っていって産卵すると言うから「むつまじきかな」というのもまあ、当たっているか。泥の中からちょこんと出した顔と目が良い。ムツゴロウとい名前と相まってとてもユーモラス。
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せっかくなので干拓の里から帰る途中、有明海名物のアゲマキを購入。大きさ7〜8cmくらいの二枚貝アゲマキは身も大きく、バター焼きやお吸い物に入れて食すると美味い。
と、いうわけで、帰宅後さっそくみそ汁に入れて頂戴した。そういえば川崎に暮らしていたときはアゲマキを食べることはなかった。それで「これぞ九州の味か」などと感慨にふけっていると、有明海の多くの地域で近年アゲマキが劇的に採れなくなってきていること、現在流通しているアゲマキの多くが(諌早や佐賀のスーパーの店頭に並んでいるものさえ)韓国などの外国産であることを知り激萎え。

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