10月7〜9日おくんち本番、奉納踊りが行われた。
諏訪神社の踊馬場で各踊町がそれぞれの奉納踊りを披露する。この期間中、諏訪神社は沢山の見物客で賑わう。
奉納を終えて諏訪神社に至る坂を下ってくる本古川町の御座船。山車がお囃子の子供達を乗せたまま階段をゴトンゴトンと降りてくる。
くんちで曳物の重さはよく話題になる。ある長崎の郷土史家は、曳物の重さを問われたとき、諏訪神社の階段を降りるとき、船はゴトンゴトンと音がするから5トンだなどと言ったとか。
くんちの踊町は7年ごとに順番が巡ってくる。踊町に生まれると、幼年期は山車の先頭を行列する先曳き、7年経って小中学生になると楽器でお囃子を演奏する囃子方、そして7年経って大人になると船を曳く根曳衆、船を曳くのが辛い年になると船の指揮をとる采振り、更に歳をとったら世話役と人生続く限りいろんな形でくんちに参加する。
本古川町の御座船を曳く根曳衆は、やけに気合いが入っており、なぜか全員坊主頭。くんちの練習中の夏の頃、気合いを入れるために全員が自発的に丸坊主になったという。
彼らは普段は普通の社会人のはず。
「いや、くんちの準備で坊主にしたとですよ」と言えば相手が長崎人なら「へえ、根曳きでくんちにでなっとね!」と、さぞ話も弾んだに違いない。
「くんち」と言えば、なんとなく許される。学校は半ドンになったりする。くんちは10月7〜9日と決まっており平日に当たっても変わらない。初日7日は朝7時から諏訪神社で奉納が始まる。だから参加する人達は当たり前のように仕事や学校は休み。
奉納が終わったら、各踊町は、お世話になった人達にそれぞれの演し物を見せてまわる。庭先回りと言い、くんち期間中長崎の街をぶらぶら歩いていると、庭先回りの踊町に遭遇することもある。
画像は長崎の浜町アーケードで遭遇した紺屋町の本踊。
沢山の見物客を前に舞を披露、白いさらしを振るとこが最高の見所。
コメント