赤くて大きな楼門。さすがは大宰府、かつて日本と海外の最前線であったという歴史を持つ地だけあって、堂々としたものです!!
天災や病の原因は、故人が祟りなす怨霊と化してしまったから、と肝を冷やし慌てて神に奉ってしまうほどでありますから、都の者どももよほど心当たりがあったに違いありません。
まったく身に覚えがなければ落雷や皇子達の死も、ただの天災、事故、病気で済んだことでありましょう。結局は生きている者達の問題であって怨霊などとはナンセンス。
と、いうか、生前政治に文化に大変貢献した道真を、都を荒らす怨霊などに仕立て上げるとは何たる侮辱でありましょうか!もしかしたら、都の者達が「道真こそが都を荒らす怨霊であった」として恐れたのは、彼の死後立て続けに起こった災厄の諸々を彼が怨霊になったせいだとして、彼一人にその責を負わせて一気に流してしまうことで混乱にリセットをかけようというするキャンペーンであったのでははないかとさえ思えてしまう。もしそうであったとすれば、死して尚、権力者達に利用されたということになりますな。酷い話であります。
「なんか最近碌な事ないよね、清涼殿とか雷落ちてエライことになるしさ。」
「ホントだよ、なんかそれでみんな不安がっちゃってさ、なんかイベントとかパアッてやって雰囲気変えたいよな。」
「御祓いとかやっとく?」
「御祓いって・・・、何を祓う?いいネタあるのかよ。」
「あるじゃん、ほら、みんなして大宰府に追いやった菅ちゃん。」
「ああ、あれか、でもちょっと古くないか?」
「いいって、藤原さんち、もう忠ちゃんが実権握ってるから、『菅ちゃんが怒ってるんだよ!菅ちゃんにみんなで謝ろうよ!』って言って時平のアニキが死んだこととか全部菅ちゃんに被せちゃえばさ・・・。」
「そうだな、あいつらけっこう仲良かったみたいだから、いい機会だって乗ってきそうだな・・・、よし、やるか!!」
「そうこなくっちゃ!せっかくだから北野あたりの火雷天神使ってちゃんと社なんかも建てたりしてさ、やるっしょ?みんな少なからず心当たりあるはずだし!!」
みたいな感じで。
まあ、とにかく太宰府天満宮に来たら、学業成就とかをお願いしながらお参りするのが正しい姿であります。さあ、お参りしましょう、はい、パンパン(拍手)、「頭が良くなりますように!」
こちふかば にほいおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ
道真が都を離れる前に、庭に咲く梅との別れを惜しんで歌を詠んだところ、その梅が主の道真を慕って一夜にして飛来したという伝説がありますが、その伝説の梅「飛梅」が拝殿の脇に!
梅が飛んでくるというビジュアルが凄まじい、夜空を翔る梅・・・。想像すると非常にファンタスティックな光景ですが、己を愛してくだすったご主人様がさびしく都落ち、遠く大宰府ではご主人様も寂しかろうと、その元へと思わず飛んで行ってしまった梅の気持ちがなんとも素敵。「言葉の壁」どころではない、二人を分かつDNAの壁!何しろ片方には脊椎がない、そしてもう片方は葉緑素がない!それでも通じる二人の心、これぞ究極、これこそ愛の理想形!愛してくれる者のそばに居てこそ、人(梅)は輝くのです!!
と、いうわけで、太宰府天満宮といえば梅、そして太宰府天満宮に梅ときたら「梅ヶ枝餅」!!
大宰府に左遷されて後、道真の住まい近くにて餅屋を営んでいた老婆が、失意の日々を送る道真に同情して時折餅をご馳走して道真を慰めた。道真逝去の折には生前彼の好物であったこの餅を梅の枝にさしお供えとして送った。これがこの梅ヶ枝餅の由来だという。
梅ヶ枝餅は、こし餡をもち米粉の皮にて包み焼き上げた御餅。焼きたての梅ヶ枝餅はちょっぴり焼きの入った皮が香ばしくかすかにパリッとしており、そこを一口かじるとすぐにほかほかとあったかくて柔らかい餅と甘いこし餡に遭遇、このパリッ、ホカッ、アマッという味の三連コンボはブランカのジャンプ強P、中P、強K並みに強力でピヨり確定の美味さ、食するときは是非とも心してかかっていただきたい!!
太宰府天満宮へ行ってみた!(2)

コメント